2022年7月に発表されたばかりの新型ムーブキャンバスに試乗してきました!
先代ムーヴキャンバスに4年近く乗っている僕が、実際に実車を見て乗ってみて、これは良くなったぞ!と感じた部分をブログと動画にまとめます。
今回の撮影に関しては、埼玉ダイハツ販売様の店舗で許可をいただいた上で実施しています。ご対応いただきありがとうございました!
試乗した新型ムーヴキャンバス
試乗させていただいた車両は、「ムーヴキャンバス セオリーGターボ」です。2WD(2駆)モデルでした。写真右側の赤い車両が今回の試乗車です。
写真左側の黒い車両は、僕が現在所有している先代ムーヴキャンバスです。正式には妻の車ですね笑
外装や内装の一部をカスタムするアナザースタイルパッケージの「エレガントスタイル」が適用されています。
1,793,000円 + 118,800円
実は僕自身も先月、セオリーGターボを注文済みです。
納車が今か今かと待ち遠しいのですが、ついに試乗できたので、先代からの改良を僕なりに実感できた点にスポットをあてて紹介します。
自分で乗らないと納得できないタイプ…!
運転席に乗り込む
内外装の紹介は次回以降で詳しく紹介したいと思います。早速運転席に乗り込んでみましょう!
新型では、キーはこんな感じに変更されました。ダイハツエンブレムがドアロックボタンになって、かなりオシャレになったのではないでしょうか。
先代のキーよりも一回り大きくなった印象ですが、厚みは少し薄くなっています。
僕は自動車メーカーのエンブレムが、何かしらの機能を持っているのが大好きですw
例えばフォルクスワーゲンのリアエンブレムが、トランクの開閉ノブとバックカメラを併用していたりとか。機能美で良いですよね。
ドアノブのロックボタンはタッチセンサー式に変更されています。
【改良点1】各部の質感が高くなった
内装はどうでしょうか…!?セオリーはブラック × ブラウンのダッシュボードに、ネイビーのシートとなっています。ブラウンとネイビーの組み合わせは直近の流行色なのかも。
配色に関して個人的には、黒基調が良かったなと思っているのですが、実車を見ていたらセオリーの配色も少しずつ見慣れてきました。
カフェっぽくて、くつろげるかも…!?
各部の質感は確実に向上しています。写真よりも実車を見たほうが良い感じに見えます。軽自動車もここまで来たのか…と驚きの連続でした。
新型に興味があれば、是非店頭で実車を見てください。
余談になってしまいますが、軽自動車で内装にこれ以上の質感を求めるなら、軽EVの日産サクラなどでしょうか。あちらは反則級の質感モンスターですが、ムーヴキャンバスとはキャラクターが異なりますので…忘れてください。
エンジン始動
ハンドル右横にエンジン始動ボタンがあります。エンジン始動時には、スピードメーターとタコメーターがニードルスイープ(針が一度大きく振れるアクション)します。
また、メーター中央部のTFT液晶モニターには「HELLO!」と表示されるアクション。
文字だけでは伝わりませんので、動画版で確認してください。1分53秒付近です↓
オートホールドボタンを押して、信号待ちなどの停車時にブレーキが作動するように設定しました。新型ムーヴキャンバスでついに搭載!僕としては目玉機能の1つですが、後ほどもう少し詳しく紹介します。
写真のように、メーターにオートブレーキホールドと電動パーキングブレーキの作動状況が表示されていました。分かりやすくていいですね。
さらにモニター右上に、40の数字が出ていますね。既に少し走行した後に撮影した写真ですが、40km/hの速度制限標識を認識した証拠です。スマアシの進化を感じる瞬間!
走行開始
ついに走行開始です。少し走っただけで、先代との走行性能の差を実感。
【改良点2】Gターボは速い!加速力が大幅に向上
Gターボは名前の通りターボ搭載モデルです。やはり、速いですね!ここで他のモデルも含めて一度おさらいしましょう。
Gターボは、これがあの遅かったムーヴキャンバスか…と、加速に感動しました。
新型ムーヴキャンバスでは、GターボのみCVTが「D-CVT」というダイハツが新開発したトランスミッションに変更されています。ターボ化されたエンジンだけでなく、D-CVTを採用したこともスムーズな加速に貢献しているように感じます。
通常CVTはベルトのみが使用されているのですが、D-CVTではスプリットギアと呼ばれるギアをベルトと併用して駆動します。 ダイハツが開発した世界初の技術です。加速性能の向上、燃費改善に寄与しています。
先代では加速が遅く、流れに乗るためにアクセルをかなり踏み込む必要がある場面も多々ありました。新型ムーヴキャンバスでは、これまで怖かった国道の合流なども、実にスムーズに難なくこなしてくれました。
またターボが搭載されていることで、NAモデルに比べてエンジンは少し低音が響くように感じます。しかし、スポーツカーのように猛々しいサウンドがするわけでもなく、僕の印象としては十分に静かでした。
アイドリングストップからの復帰も静かになり、エアコンをつけていると、エンジンが止まっているのか、始動中なのか分かりませんw(今後また試乗できたら確認します)
先代では走行中にエンジンの回転数を上げる場面が多く、かえってうるさくなることが多いのですが、Gターボではアクセルをそこまで踏む必要はなさそうです。
一方で、ターボ非搭載のNAグレード「G」や「X」だと非力にはなるので、どの程度アクセルを踏み込む必要があるか気になります。今後こちらも試乗したいところですね。
自然吸気(ターボ非搭載)のこと。新型ムーブキャンバスでは、「Gターボ」がターボエンジンを搭載、「G、X」がNAエンジンとなる。
新型のNAモデルは試乗していないので断定はできません。
しかし、新型プラットフォームでの軽量化、最大トルクの発生回転数が3,600回転へと引き下げられたことを考慮すると、NAモデルでも先代よりも出だしの加速感は良くなっているのではないかと予想します。
車重: 870kg〜880kg (2WD) 最高出力: 52PS / 6,900回転 最大トルク: 60Nm / 3,600回転
先代ムーヴキャンバス
車重: 910kg〜920kg (2WD) 最高出力: 52PS / 6,800回転 最大トルク: 60Nm / 5,200回転
そういえば、走行中にステアリング右側に設置されている「パワースイッチ」をオンにして加速してみました。ターボと相まって、かなりの加速でしたね。本当に速い!と思わず言ってしまいました。
【改良点3】メーターがセンターから運転席正面に移動
先代ではメーターがセンターに配置されていました。運転中にスピードを確認しづらく、僕は市販品のヘッドアップディスプレイを後付けして装着していました。
新型では運転席正面、一般的な位置に変更されました。当たり前のことですが、やっぱり正面がいいですよね笑
速度や回転数の視認性が高くなりました!
なおメーター内の中央に配置されたTFTモニターでは、以下の写真のように表示内容が切り替えられたり、バック時など状況に応じて必要な情報が表示されたりします。
デジタルスピードメーター
前車の認識状況(車間距離の目安も表示)
メーター表示や車両の設定画面
でした。
設定を変更すれば、もう少し他の表示も可能かもしれません。
バック中にはソナーセンサーも作動して、後方に障害物がないか注意を促してくれました。
数年前には高級車にしか装備されていなかった機能が、今回のムーブキャンバスには数多く搭載されています。
走りの質感について
走りの質感について説明します…と言うと、何だか偉そうな感じですが、素人である僕が、あくまでもユーザー目線で率直な感想を書いていきます。
【改良点4】オートブレーキホールドと電子パーキングブレーキ搭載
走りの質感には直接関係ないですが、走行を止めるという行為において極めて重要なブレーキを先に説明します。
新型では、Xグレードを除き、電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能が搭載されました。
今まで足踏み式だったパーキングブレーキが、電動パーキングブレーキに進化しました。
オートブレーキホールドは一時的な停車時、ブレーキペダルから足を離した際にブレーキを自動的にホールドしてくれる機能です。
信号待ちや、コインパーキングで駐車券を取り出すといった場面で、一時的に足を離すことができるので非常に楽です。オートブレーキホールドはここ数年で普及している新しい機能のため、まだ賛否両論ありますが、一度経験すると機能なしの車に戻れなくなります…笑
機能が動作している際は、ブレーキランプも自動点灯するので安心です。
【改良点5】走りが上質になっている
新型ムーブキャンバスは、外観こそ先代を踏襲したキープコンセプトですが、中身は全く別の車として生まれ変わっています。
明らかに上質になった走りは、スムーズな加速と並んで今回の大きな改良点の一つと言えます。
まずハンドリングについて、先代でも優秀だったのですが、新型ではさらにクイックになっています。ハンドル操作が軽く、レスポンスは良くなっています。
他には新プラットフォーム「DNGA」が採用されたことで、乗り心地が良くなったことに気づきました。車重は先代比で約50kg軽量化されています。
2019年にダイハツが導入した新プラットフォーム。 DNGAの採用で軽量化とボディ剛性の向上と同時に、 走行時のロール(車体が左右に傾くこと)も抑え、 乗り心地も良くなっています。
先代ムーヴキャンバスでは気になることがあった、突き上げが減少していました。
マンホールのフタを通過する際に突き上げを感じたのですが、新型では随分と低減。
新型では、マンホールのフタをいくらでも踏みたい!ぐらいな気分ですね。
他にも以前は運転中に運転席の足元で感じたプルプルした振動も減っています。これに関してはGターボよりもNAであるGやXグレードの方が、より振動は感じないかもしれません。
とにかく、明らかに上質となった走りには感動しました。そこに以前のような安っぽさはありません。
便利になった機能
新型になって進化した機能などを紹介します。
【改良点6】進化したスマアシ
スマートアシストIIIがスマートアシストへと進化しました。ネーミング的には逆だろうというツッコミはなしで。
夜間でも歩行者を検知できるようになりました。
先述した標識認識機能などはもちろん、GターボやGのオプションでACC(アダプティブクルーズコントロール)が搭載されています。
運転中にアクセルペダルから足を離しても自動で加減速してくれるため、渋滞時や高速道路などでの疲労を軽減してくれます。もちろんレーンキープコントロールもついています。
今までは街乗りメインのユーザーが多かったと考えられるムーヴキャンバスが、積極的に遠出したい車へと生まれ変わりましたね。
スマートアシストに関しては走行中の体験することができないものがほとんどだったので、詳しい機能の説明は公式サイトから確認してください。
2022年10月頃からディーラーオプションで、後方からの接近車両を検知して知らせる「ブラインドスポットモニター」も装着可能の予定です。
【改良点7】音声認識機能
試乗車のナビはディスプレイオーディオでした。これは今までの純正ナビが入っておらず、スマホのアプリを接続して画面にナビを表示させるというものです。
iPhoneユーザーならApple Carplay、AndroidユーザーならAndroid Autoを使用してナビができます。ナビのアプリは、Google Mapsの他にも、Appleの純正マップ、Yahoo!カーナビ、ナビタイムといった、ユーザーが使用したいナビアプリを選んで使用できます。
高速を使って旅行などに出かける機会が多い場合、純正ナビの方が心強いですが、スマホ連携でも十分なナビが可能です。
事実、新型ムーヴキャンバスの予約状況では、ナビはディスプレイオーディオ派が多数なんだとか。
そんなディスプレイオーディオは音声認識機能があり、意外と使えるなー!ということが分かりました。
例えば、「エアコンの温度を1℃下げて」と言うと、システムが「温度22.5℃にします」と言って自動的にエアコンを操作してくれました。もちろんエアコンのオンオフもできるし、温度操作や風量操作の他、オーディオの操作、電話操作、ナビの操作などもできるようです。
先代もナビによっては音声操作できたのですが、ナビに関する操作や電話に関する操作だけでした。
今後我が家に実際に新型が納車されたら、詳しい使い方を解説します。
【改良点8】パワーウィンドウの動作
先代ムーヴキャンバスのパワーウィンドウのオート機能が使いづらかったと感じるのは僕だけでしょうか…?
オート開閉で途中まで開閉しようとした際に全開や全閉になってしまう、オート開閉を使わずに操作していたつもりが、オート開閉になってしまいあたふたしてしまう。
こういった現象が見られるパワーウィンドウでした。
ズバリ新型では完全…、とまではいかなくても大分良くなってしましたよ!
【改良点9】ドアのロックボタンでロック予約ができる
先代ムーヴキャンバスでは、電動スライドドアが閉まっている途中で、キーのボタンでロックする場合にはロック予約となります。しかし運転席と助手席のドアロックボタンではロック予約ができず、ドアが閉まりきらないとロックできないという仕様でした。
新型ではキーでも、運転席や助手席ドアのボタンでも、ロック予約することができます!
電動スライドドアが閉じた際に、自動的にドアがロックされ、ミラーは格納、そして一定時間が経過するとセキュリティもセットされます。
たまに不便を感じていたポイントだったので、改良されたことが嬉しい!
【改良点10】置きラクボックスの使い勝手が向上
スーパーでの買い物袋や倒れやすい荷物を置いておくのに便利な「置きラクボックス」がより使いやすくなりました。
今までボックスを両手で組み立てないと使えなかったのですが、片手で開閉ができる仕組みに変更されたので、荷物から一旦手を離す必要なく置くことができます。
とことんユーザーの利便性に耳を傾けた結果の進化ですね。
新型のデメリットは?
今回の試乗では、新型ムーヴキャンバスの良い部分ばかりが見えてきました。
店舗で撮影の許可をいただいている手前、褒めるしかないな…とかそんなことは全くないのですが、素直に悪い部分が全然見当たりません…!
ガソリン軽自動車の集大成、完成形と言える車に仕上がっていると言えます。
でもせっかくの機会なので、無理矢理にでもデメリットを見つけましょう。
ウィンカーのトーン
ウィンカーやハザードを使用している際、車内に響く音(トーン)ですが、先代から変更されている点が気になりました。
そのサウンドも、僕としては少しおもちゃっぽい音だなと感じました。
しかし、設定変更で3種類のトーンから変更できることを営業さんから教えていただきました!
残念ながら選択できるトーンの中に、先代と同じサウンドはないのですが、トーン2は控えめなサウンドで良かったので、納車後すぐに変更予定です笑
動画版では14分3秒付近です↓
内装のカラーに関して
新型ムーヴキャンバスでは、2トーンとなる「ストライプス」とモノトーンの「セオリー」の2種類がありますが、内装に関してもそれぞれの専用となってしまいます。
個人的には内装はブラックとホワイトの2トーンが基調となったストライプスの配色が好みです。
まとめ
先代ムーヴキャンバスに4年近く乗っている「とみっち」が、新型ムーヴキャンバスに乗った印象を紹介しました。
普段かなり率直に車の評価をしてしまう僕ですが、今回は悪い点が全然見つかりませんでした。
最後に書いたデメリットは、無理矢理書いた蛇足ですね笑
セオリーの内装の配色は、ずっと引っかかる部分はありますが、実車を前にして、段々と見慣れてきました。
超人気車種なので、純正品以外にもアフターパーツでシートカバーや、内装の配色を変えるようなカラーパネルも出てくることでしょう。
気になる場合はそういった商品で自分好みに少しカスタムしてみるというのも、楽しみの一つです。
何度も同じことを書いてますが、加速と乗り心地が圧倒的に良くなったので、街乗りだけでなく積極的に遠出したい車に仕上がっています。
外観こそキープコンセプトですが、中身は全く別の車両へと進化しています。
ちょっと高いという難点はありますが、軽自動車という括りではなくて、魅力的な車を選ぶという目線で見れば、少し背伸びしていいグレードを選ぶのも十分にアリでしょう。
昨今、自動車は国産だけでなく輸入車であってもコストカットが目立っている車種も出てきています。その中でもムーヴキャンバスはコストカットを感じさせず、質感が高くなっている車種です。
今後軽自動車も電動化が進むと予想されますが、ガソリン軽自動車の集大成と言える素晴らしい完成度を誇る車両でした。
納車予定の11月が、めっちゃ待ち遠しいー!
それでは安全運転で素敵なカーライフを!